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僕と妻の1778の物語 Comments (20)
映画館では見逃してしまったけれど、DVDで観ない手はない!観てみると彼女の魅力満載!ファンであるから前半のタルく、尺の長いのもなんのその。
草なぎもこう言うおたくっぽいキャラを演じさせると人の良さそうでぴったりとはまった気がする。併せて、脇を固める谷原章介、大杉漣、吉瀬美智子、そして竹内演じる悦子の母親を演じる風吹ジュンは出番こそ少ないがまた良いのだ。隣に住む大家さんなのか解らないが隣のおばあちゃんに、佐々木すみ江と言う配役がとってもこの映画を支えてくれていた様に思う。これで、涙線の緩んでいる私も安心して映画が見られたのだ。
話しが余談になり横道に逸れるのだが、夏頃に、作家の曽野綾子氏の講演を聴きに行った事があるが、彼女いわく作家とは、毎日毎日ひたすら原稿を書き続ける地味な作業を続けなければ出来ない職業で、それは丁度レンガを積み上げるレンガ職人に最も似ていると言う話しをされていた事を思い出した。毎日毎日コツコツと書き続ける事が出来れば、その結果必ず誰でも有る程度は文章力が着いてきて自然とプロと呼ばれる作品が描けるように成れると言う、しかし人はその毎日来る日も来る日も、只黙々と同じ作業を続ける事をするのが、最も困難でその困難な作業を続けられる事をその道のプロと呼ぶそうである。非常に説得力が有る話しだと感激したのだが。さてこの悦子の為に、作家である夫に出来る事は何が残されているのか?余命1年と死の宣告を受けた若い妻とその家族の苦悩は傍目にも痛々しい。しかし悦子は辛い日々でありながらも余命生活の質を上げる事に集中して生活をして行くのだ。ラブストーリーの書けない作家が実人生ではラブストーリーを貫くのだ。命ある者には必ず死と言う淋しい別れが巡って来る時がある。それはどんな人にも時間の差はあるものの、平等に起きる現実なのだ。避けて通る事が出来ない運命でも、毎日毎日短くなるその残された日々を少しでも、笑いながら暮す事で病状を回復させられる事が出来たらと信じる夫と妻の綱渡り人生を二人が生きて歩んで行くのは、果たして本当に悲劇なのだろうか?確かに常に死の恐怖と共に生きる事は辛い。しかし、最愛の妻との濃密な関係を築く事が出来たこの4年と数カ月の日々こそは2人にとり辛い日々と同時に幸せな日々で合ったに違いない。私も家族を病気で亡くした経験があるが、その看病の日々を今振り返ると決して辛い日々ばかりでは無い様に思う。共に暮らす家族でも、知らない事は山程あるものだ。その知らないお互いの部分を少しずつでも、お互いにお互いの理解を深める為への時間へと昇華させるチャンスを神さまがいるとしたら、用意してくれた時間なのかもと今でも信じて感謝している。人間とは明日はひょっとしたら死ぬかも知れないと言う恐怖と緊張の中で生き続ける事は困難を伴うので、決して自分や家族の死はずーっと常に先にあるものと考えがちであるけれど、先である保証など何の根拠も無い事だ。この映画はそんな私達の流されて生きる日常に家族を愛して生きる事の素晴らしさと重要性を今一度呼び醒ましてくれる。時間は止まらない。家族との時間も毎日レンガを積む様に大切に築いていくように心がけたいものだ!
この作品は人によって感じ方が変わってくると思います。
悲しいと思う人もいれば、長いと思う人もいるでしょう。
なので、ここのコメントを見て、観るか観ないか決めるのではなく、一度観てはどうでしょうか??
映画「僕と妻の1778の物語」(星護監督)から。
原作は、SF作家・眉村卓さん。
がんで死去した夫人の実話をもとに描かれたようだ。
主演は、草彅剛さんと竹内結子さんの夫婦役だが、
そうなると、気になるのは、奥さんが銀行員だったかどうか。
メモした台詞の中で、ストーリーとは関係ないが、
面白かった会話があったからだ。
銀行員で窓口担当をしている彼女が、呟くシーンがある。
夫役の草彅さんが3万円を出金しようとした時、
「こちら3万円、今月のお小遣いです、お確かめください」
まだ物語冒頭で、ふたりの関係が夫婦と知らないまま観たので、
違和感があったのだろう。
この銀行の窓口担当は、シャレなのか、冗談なのか、
それとも、出金するお金の使い道とか、記入する欄でもあるのか、
そんなことを考えながら、なかなか面白いな、とメモをした。
その後、2人が夫婦がだとわかり、ナゾは解けたが・・・。
日常の会話ではないフレーズがメモの対象となってしまった。
他にメモしたフレーズより、インパクトがあったということ。
せっかくの感動作なのに、誠に申し訳ない。
P.S
普段あまり口にしない会話を、もう1つご紹介。
「先生、女運はいいんですね」「そうなんだ」
「男運」の話はするけど「女運」ってなかなか口にしないもの。
実在のSF作家とその妻をモデルにした夫婦愛の物語。
“難病+純愛(今回は夫婦愛)=号泣”の見本のような映画。
SF作家が主人公なので、劇中に宇宙人やロボットなんかが登場して、SF作家としての豊かな想像力溢れる描かれ方だが、悲しいかな、妄想癖のある変人にしか見えなかった。
それでものほほんと演じ、“ザ・草なぎ”な役所なのだが、竹内結子演じる妻とのやり取りはまるでおままごと。
「私なんて居ない方が良かったね!」「二度とそんな事言うな!」…何かの夫婦漫才?
展開は幼稚で全体を包む空気も甘過ぎで、病気の深刻さも伝わって来ない。
悪人が一切登場しないファンタジー。
こういう作風が好きな人はイイが、そうでない人にはただ退屈で長い2時間超。
興行的にもパッとせず、劇場公開時もさほど話題にならなかった。
映画ではなく従来通りTVドラマでやった方が良かったのでは?
涙涙~感動の名作でした、という評も多い。
ま、どっちでもなかった、というのが正直な感想です。
竹内結子さん演じる節子には、とても気の毒で激烈な境遇にあるにもかかわらず、あまり悲壮感を感じさせず、いつもながら抑えの利いたいい演技で、原作や脚本に忠実でありながら随所に彼女らしさを垣間見せ、とてもよかったと思いました。
ちょっといないかなって人種のサクを、やはり彼らしい味で朴訥・天然・一途に演じる草彅剛さん、これも原作・脚本に忠実にこなしてて、及第点以上の好演です。
サクと節子のちょっとした距離感、ほとんどは真っ直滑降なサクを節子がどうあやしなぶりいなしかわし向きあい愛するかによって決定付けられてきた二人の、愛に溢れそれでいて微妙にすれちがう関係は、突然の節子の病魔によって、でもやっぱりなんにも変らないのですねー。
やっぱり一途に、節子の喜ぶ顔みたさに小説を一遍ずつ書き連ねては節子に見せ、その喜ぶ顔に喜色満面となるサク。シチュエーションと生活は激変したものの、二人の関係には何ら変わるところなく、またその関係を未来永劫紡ぎ続けたくて、延々と毎日の執筆作業に勤しみ、その成果を唯一の読者に披歴する。
境遇の過酷さ、その後の闘病生活、過酷な毎日の執筆、その他もろもろ、という二人をとりまく厳しい状況に対し、自分へ及ぼしうる限りの目一杯の感情移入で観ていたつもりなのですが、感動や涙はまったくありませんでした。
それはこの二人の関係に、「かかあ天下」、「節子主導」というものが名状しがたく拭いがたく確としてあって、節子が元気なときから病気にさいなまれやがて死に至るまで、いや死んでもなお、サクは捉われ続けていたかったからでしょう。ネタに苦しみ日々悶々とするさまも、この関係の維持のためならなんら厭うものではないし、むしろその苦悩と煩悶を経て編み上げるように書きあげた一遍一遍は、すべて節子の評価に付されて、節子の喜びの多少によって、サクのその日の幸せ具合が決められていく。いつものように…
ここら辺り、愛し合う二人でないとやはり究極のところはわからない微妙な機微、愛のない僕には適切に捕らえきれなかったということになりましょうか。
ここまで節子を求めるサクの心情、なんらそういったシーンはほとんど皆無でしたが、むしろエロチックなんじゃなかろうかと感じました。