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初恋(2006) Comments (12)
途中は、2時間サスペンスの見過ぎで、いつ裏切られるんだろうなんてハラハラしながら観ていましたが…。
母親との再会場面に言葉を飲みこみ、続くクライマックスに感涙、ボロボロ。こんな心の繋がり持てたら幸せなんじゃないかな、なんで思ってしまいました。
若者がうっ屈しながらも、非生産的行為ばかりであったにしろ、まだもがきながら何かをしていた時代なんでしょうか。
この孤独感、閉塞感、空虚感、今の若者にも通じるんじゃないでしょうか。自分が何者なのか、見つけられない感じ。
宮崎さんの演技はさすがです。
みすずが犯罪に加担した経緯と、その後の切なさがリアルに伝わってくる。
舞台で、一人で語らせても、みすずの物語は完成してしまうのではないかと思う演技力。
反対に言えば、ジャズ喫茶の面々も、岸もいなくても成立してしまうような存在感。
ロケハン等の背景・舞台設定にはかなり凝ったと聞いておりますが、”あの時代だからあの犯罪”というリアルさ、みすず以外の犯人の必然性が伝わってきません。
(みすずの必然性は描かれているのですが)
原作未読。さぞかし内容は濃いものなのでしょう。それをまんべんなく映画にしようとして、すべてが上滑りになってしまった感じです。勿体ないです。
みすずの切なさは、ぜひ映画で堪能していただきたいですが、
映画は暗く、みすず以外の面々は頭でっかちで見苦しい。
”あの”時代を懐かしむ方と興味がある方はご覧下さい。
好きな人の為になりたくて
好きな人をある意味利用して
お互い想いを伝えぬまま。
恋って難しい。
恋ってこういう気持ちなのかー。
誰かを想って待ち続ける。
一つの鍋に入ったラーメンを分け合うシーン
なんかキュンとした!
あおいちゃんの表情がなんとも言えない!
ただ小出恵介と宮崎あおいちゃん、
以外の演技が下手。。。
事件については曖昧な感じがあったけど
初恋の切なさが感じられて良かった。
時は60年代後半。場所は東京。若者はフランスの文学に啓蒙され、社会を「革命」しようとする精神が謳歌していました。これがいわゆる学生運動に繋がります。そんな時代に、とあるジャズバーにたむろする反体制的な若者の一人に初恋をする女子高生のお話仕立てになっています。
これが単なる「体制VS反体制」という構図で物語が進行していたら、わたくしは間違いなく一撃で寝ていたと思います。が、本作は、少女の淡い初恋の抒情物語を入れ、ある意味、これは面白かったです。そして、その少女が事件の犯人になる発想も、すこしじっくり考えればなんとなく伝わるものはあるし、それはそれで面白い。
ですが、それでもわたくしはこの映画に非常に退屈してしまいました。それは、やはり本作の抑制されたタッチにあるのだと思います。タッチを抑制すること自体は悪いとは思いわないし、どちらかというと好感が持てますが、こうした監督さんの意図が伝わらないのです。
この時代を反映したかったのでしょうか?
それとも宮崎あおいの恋心をコントラストで浮かびあがらせたかったのでしょうか?
その意図がそうであれ、それ以外であれ、ごめんなさい。わたくしの想像力では、何も心に伝わりませんでした。結果、監督さんのアート性を出したいがための自己陶酔に完結しているようにしか思えませんでした。
その時代、その時代を尊敬したい気持ちはわたくしにはありますが、だからといってそれを描いた作品をつくった作り手の心情にまでは、こちらから歩みよるつもりはないのです。
表現って伝えてなんぼだと思いますし。
40代の自分だから理解できた。若い人にはわかりにくいのではないだろうか。DVD発売のときにはコメンタリーで追補してほしい。