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破戒(1962) Comments (5)
主人公が、自分は、差別部落出身だと 受持ちのクラス児童に カミングアウトするシーンが泣けた😢⤵⤵
辛かったね😢丑松さん。
丑松さんに幸多かれと願うばかり。
名作中の名作です
宮川一夫の撮影も惚れ惚れする映像を残しています
1962年公開
物語は明治37年1904年の今の長野県飯山市を舞台にしています
島崎藤村の原作小説は1906年の発行
約60年後の映画化です
そしてその映画公開から約60年が経ちました
116年もの昔の話です
部落差別という重いテーマです
差別問題は21世紀では今や過去の話でしょうか?
今もあると聞きます
それも次第に消え去っていく問題でしょうか?
2020年コロナウイルス禍の最中、コロナ差別と言う言葉が世間を震撼させました
コロナに感染してしまった人やその家族、コロナと戦う医療従事者やその家族などが根拠もなく差別されたのです
私達人間は、すぐ差別を作り出してしまうのかも知れません
これからも新しい差別が生まれるのかも知れないのです
1962年の公開の年
米国では黒人達の公民権運動が盛り上がっていました
本作の劇中での部落差別のエピソードと全く同じことが、米国では黒人や有色人種に対して行われていたのです
アラバマ物語、グリーンブック、デトロイトなどの映画は米国の物語であって、日本人には遠いよその国の物語かと思っていたら、それは間違いだったのです
日本人の私達、21世紀に生きる日本人の私達にもダイレクトに関係しているものだったのです
人種の差別、民族の差別、同じ民族同士での部落差別、男女差別、LGBT差別、はてはコロナ差別
どこが違うのょう
強制して無くなるものではありません
声高に糾弾されたら却って怖くなり陰にまわっていくでしょう
人が人に優しく接すること
お互いの個性を敬意もって接すること
そうありたいものです
水墨画のような画面の美しさ
そして日本人の所作、ことばの美しさ
部落差別という非人間的な理不尽に
誠実に向き合う人々…
人間を愛するということは尊いこと
ということを、再び思い起させてくれた
うつくしい映画でした。
外国人が見ると、(かつての)日本の美しさが見られて
きっと面白いと思います。もちろん今の日本人も。
部落問題という難しい問題を真っ向から描いていて、観ていて心苦しくなる。
かといって当時の風潮が現代で無くなったわけではないし、この映画の時代に自分が生きていたとして、主人公に寄り添えたかと問われると、迷わず首を縦に振れないのが本当に情けない。
しかし最期のシーンで思わず涙してしまった。この感動を忘れずに社会と向き合っていこうと決意させてくれる強いメッセージとエネルギーを持っている名画だった。
近年日本人の間でも外国人を差別するなとむやみやたらに騒ぐ風潮があるが、それも大事だがこっちの問題をまず考える場の方が必要なのではないかと思ってしまう。
原作者の島崎藤村が、自我がいち早く芽生えた者の悲しみを主人公に託したと言われているが、なるほどと思った。
作中の部落民ではない者は肩書きなどに必要以上に執着するのは自分という軸、つまり自我が芽生えていない。自分が成熟していないので頭で考えず肩書きや風習で判断するのが楽なのだ。
しかし三國連太郎演じる部落差別撤廃に尽力する思想家や主人公、最期に主人公に理解を示す者などは自我を持っている。または自我に目覚める。
自我に目覚めなければ問題をまともに捉えることができないんだという我々にも通ずることを学んだ。
部落問題を描いた作品。
100年前の話だけど、差別とどう向き合うかという、
普遍的なテーマが説得的に描かれていて、古さを感じさせない名作。
ところで、この映画の登場人物は約束を全然守らない。
だけど話の流れとしては約束を反故することがむしろ正しいようだ。
タイトルはそういうことか。面白いね。