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善き人のためのソナタ Comments (20)
この主人公の優しさが心にグッときます!
途中の生生しいシーンは受け入れがたくもあり、リアリティを感じさせる。
この独創的な映画は理解するのが難しい…
それぞれの思惑が複雑に絡み合う描写に緊張が走る。
信じることは大切なこと。
そして、ひとを信じたいという気持ちになった
ラストシーンで一気に感動が高まり、激しく心を打たれました。
旧東ドイツの秘密警察の盗聴、諜報、尋問などの国家ぐるみの闇の実態が興味深い。それが単なる告発ものの暴露映画ではなく、国家保安省(シュタージ)の男が盗聴で任務する過程で徐々に自由思想と芸術に影響を受け、社会主義体制の国家に反する裏切り行為を行い、ひとりの反体制思想の劇作家を救う人道主義になっているのがユニーク且つロマンチックである。劇作家の愛人が薬物中毒の意思の弱さから密告をしてしまい贖罪に苛まれるサブストーリーと調和して、人間の救済に対する作者の信念を感じることが出来る。ラストの真実を知った劇作家が、恩人の元保安省の男に面会せず、小説の序文で謝意を添えるカットの、映画ならではのフィナーレに感動して胸が熱くなる。時代や社会に惑わされない、人の歩むべき道を教えてくれる、美しく心優しい映画でした。
あまり露骨にならないような抑え目な演出で、東ドイツのある個人の内面の揺れを描いているこの映画。落ち着いてみることができました。いろいろと言うつもりもなく、なんだか、これで良いと言いたくなる映画でした。